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日本歯科新聞
掲載日
2024/08/06

【日本歯科新聞】さじかげん【番外編】「歯科でつながれ」

仕事柄、全国各地に足を運ぶ機会に恵まれている。北海道の離島にある得意先を表敬訪問した際には、港がある街に前泊し、翌早朝のフェリーに揺られ3時間。初対面の院長は、なんと地元富山県で代々お世話になっていた先生の弟さんであった。

長崎市の風頭公園にある坂本龍馬像をSNSに投稿した際には、九州でご開業の先生から「像建立企画の当初の会員だった」と連絡をいただいた。

青森県むつ市の得意先を訪問する時は三沢航空科学館に立ち寄ることがあった。90年前に太平洋無着陸横断飛行を成し遂げたミス・ビードル号の展示が心に残ったが、その後転勤した東京で立川駅に行く度に足を止め見上げる少年像が手に持つ飛行機こそがビードルだと後に知った。

偶然か必然か。先々での体験が時間の経過とともに、糸がつながるようにストーリーに組み上がることがある。先日は、歯科で仕事をするご縁に感謝を込めて「歯固め石」で有名な新潟市白山神社を詣でた。歯の神様と書かれた案内板の前で、長い時間手を合わせて祈る女性がいた。ご自身か、ご家族が治療中なのだろうか。あらためて補綴技工に関わる身の責任を痛感した。生きるの基本は「食べる・食べられる」である。

本社の近くに「子ども食堂」がある。われわれも昼食に利用しており、おいしいカレーライスをいただいたことがある。食堂の運営はなかなか大変と聞くが、この日も何人もの子供の姿があった。

技工士が言うところの「食べられる」は歯の機能回復、すなわち咀嚼だろうが、子ども食堂の「食べられる」は社会的経済的要因をはらむ。企業の社会貢献が謳われる今、若い世代への支援は、「食べる・食べられる」の一端を担う企業の在り方かもしれない。「何よりもおいしく食べることのできる美しい口もと創り」である。

(W/W)

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