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【日本歯科新聞】さじかげん【番外編】「咬む噛むCAM」

鰐淵 正機
(和田精密歯研監査役)

 毎年この時期は政府の骨太の方針の公表前で、本紙の記事には特に関心を寄せている。2017年に初めて歯科の重要性が盛り込まれて以来、2019年に歯科医師と歯科衛生士という文言が明記され、昨年は歯科医療専門職の文言が追記された。特に感染症の予防という観念が加えられ「口腔の健康が全身の健康につながるエビデンスの提供…」とあり、歯科技工士は何ができるのかと思案する1年であった。

 同時に我々の身近にあるクラウンやデンチャーといった補綴物の最も大事な要素はしっかりと噛めることだと再認識するのだが、まずは咬むと噛むの違いから学び直すといった始末である。

 ただ、咬合論の歴史的背景とその変遷を復習するのは今日までの流れが分かるため重要で新たな発見もあるものだ。やはり歯科で最初から最後まで掲げられるテーマは「咬合」かもしれない。

 数年前に人工知能の進化で10年後になくなる職業に義歯制作技術者と挙げられ、業界は騒然となった。それでも歯科技工士による巧みな技術は必要だとされた。しかし最近のデジタルデンティストリーの進化を見るにつけ、果たしてそうなのか?という疑問も湧いてくる。あるIT企業の社長は、人の目で見て判断できるものは全てAIで再現可能と言い切った。

 咬合は顎位、顎運動、咬合形態の三要素だと学んできたが、このうち歯科技工士が果たす責任は生理的な顎運動の知識の習得と咬合形態が持つ意味の理解といえる。これを無視するとCAD/CAMは不適切な形態を正確に再現してしまう。機能と形態は相容れるものだ。おそらく今後は咬合の可視化と数値化などが一つの指標となって示され、エビデンスとなる研究が進むのだろう。大いに期待したい。

 ちなみに「咬む」は上下の顎の関係で、「噛む」は対する歯の関係だった。

(W/W)

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