SUPER
TECHNICIAN
スーパーテクニシャン(歯科技工士紹介)
山下 正晃 Masateru Yamashita
歯科技工士を目指したきっかけ
40年以上前の話なので、手先が器用ということが歯科技工士学校に行くか行かないか判断の基準だったと思います。
幼少期から手先が器用とよく言われてきましたが、中学生のころに美術の教科で自分のこぶしを彫刻した作品は今でも自画自賛するもので玄関に飾っています。
その「こぶしの彫刻」がひとつのきっかけと言えるのかもしれません。
入社当時の思い出
高校を卒業して、夜間の歯科技工士学校に通いながら昼間は歯科技工士見習いとして歯科技工に携わっていました。当時は社会通念的に許容されていた時代ですね。
当時のアタッチメント部門の部長が「心を込めてつくるんだよ」と言ってくれたことは今でも思い出します。
当時の失敗の経験は、時間をかけてワックスアップしたものをスプルーイングして埋没しようと移動しているときにつまずいて、ワックスアップが全滅したことでしょうか。
スーパーテクニシャンを目指したきっかけ
左利きの影響かどうかわかりませんが、少し人と違った独創的な発想をすることを歯科技工に重ねて創意工夫することが自分のスタイルとしてありました。
その独創力があればスーパーテクニシャンとしてやっていけるかなと思った次第です。
歯科技工士になってよかったと思う瞬間、エピソード
20代、30代、40代、50代でそれぞれ異なりますが、20代の頃は毎日夜遅くまでやり遂げたという達成感がありました。30代から40代にかけては、難易度の高いアタッチメント・テレスコープの製作に携わっていたので、手間が掛かった分だけやりがいと充実感がありました。試適のプロセスや患者さんの予後までたくさんの先生方からご教示いただく機会が増え、医療に携わっている実感が深まりました。学会発表や執筆、説明会など不慣れながらも対外的な活動を50代にかけておこなってきました。私の臨床技工の経験などを通じて先生方とディスカッションし信頼関係が深まっていくことが、とても幸せな瞬間です。
さらなる目標、夢
技工歴40年という年齢的な面がありますので目標や夢と少し違った見方になりますが、「私が経験した技術と独創力」×「若い人たちの技術とひらめき」×「デジタル技工」で新製品開発をしていきたいと思っています。
休日の過ごし方
無理をしない時間軸で過ごしていますが、トライアスロンの大会でいつの日か年代別で表彰台に立つことが目標です。そのため休日は水泳とロードバイクとランニングを、平日・休日問わず無理なくバランスよくトレーニングして過ごしています。
後輩やこれから歯科技工士になる方々へメッセージ
歯科技工士を目指している方へ
口腔の機能と審美の回復改善を通じた患者さんのQOL向上に対して歯科技工士の役割はとても大きいものです。生涯学び続け、健康であればいくつになっても働くことができるのも歯科技工士です。一緒に「口福」を追求していきましょう!
後輩へ
まずは、先輩のアドバイスをしっかり聞き真似をすること。少し自信がついたなら積極的に提案や改善、そして次のステージに挑戦しましょう。私の座右の銘ですが「向いている向いていないに関わらず、やれば成果になる。その成果が人間の幅になる。」世界最年長サッカージャーナリスト:賀川浩さんの言葉を送ります。
PRODUCT 歯科技工物紹介
ATTACHMENT WORK
PROFILE プロフィール
生産本部
山下 正晃(ヤマシタ マサテル)- 1962年
- 香川県出身
- 1980年
- 和田精密歯研株式会社 入社
- 1983年
- 新大阪歯科技工士専門学校卒業
- 2003年
- スーパーテクニシャン 認定
資格
- 2007年
- 日本歯科審美学会 歯科技工認定士
- 2009年
- 日本口腔インプラント学会 専門歯科技工士
- 2013年
- 日本顎咬合学会 認定技工士
所属学会
- 日本歯科審美学会
日本口腔インプラント学会
日本顎咬合学会
日本歯科産業学会
説明会コンテンツ
- インプラントオーバーデンチャーについて
- インプラントの上部構造について-欠損歯列における補綴装置の種類と機能-
- 臨床ケーススタディー”欠損補綴を成功に導くための御提案”-少数歯欠損から多数歯欠損までー
- アタッチメント・テレスコープを応用した補綴装置の設計・製作
- ヒューマンブリッジについて
主な論文発表
- 2004年
- 『アタッチメント・テレスコープ応用のパーシャルデンチャーの設計・製作』全6回 医歯薬出版
- 2009年
- 『インフォームドコンセントを目的とした“トライティース”吸引形成法による熱可塑性樹脂の可能性』 日本歯科産業学会誌
- 2012年
- 『各種アタッチメントやインプラントを併用しパーシャルデンチャーの補綴設計を工夫した症例』 歯科技工 医歯薬出版
- 2014年
- 『CAD/CAM時代の最新インプラント』 クインテッセンス
- 2019年
- 『磁性アタッチメント義歯・技工操作のポイント』 日本磁気歯科学会
- 2021年
- 『チタン冠に対するアンケート調査』 日本歯科産業学会
主な学会発表
- 2005年
- 『アタッチメント・テレスコープ応用補綴装置の設計・製作 ~欠損補綴の変遷と現状~』 日本補綴歯科学会 関西支部
- 2006年
- 『インプラントオーバーデンチャーの設計様式』 日本歯科技工学会
- 2007年
- 『義歯の種類と機能』 日本歯科産業学会
- 2007年
- 『インプラント補綴におけるオーバーデンチャーの設計様式』 日本口腔インプラント学会 東北・北海道支部
- 2009年
- 『インフォームドコンセントをお目的とした“トライティース”吸引形成法による熱可塑性樹脂の可能性』 日本歯科産業学会
- 2010年
- 『テレスコープクラウンの内面の変色の原因』 日本歯科技工学会
- 2011年
- 『多数歯欠損症例の予後から考察するパーシャルデンチャーの設計・製作』 日本顎咬合学会
- 2011年
- 『予後から考察するインプラントオーバーデンチャーの設計・製作 ~インプラントを用いないパーシャルデンチャーとの類似点と相違点~』 日本口腔インプラント学会 近畿・北陸支部
- 2012年
- 『インプラントシミュレーションおよび対合歯との咬合を考慮した上部構造CAD支援システム』 日本口腔インプラント学会
- 2013年
- 『ヒューマンブリッジについて』 日本アンチエイジング歯科学会 ランチョンセミナー
- 2014年
- 『咬合・義歯作成の勘所とインプラント技工について』 近未来オステオインプラント学会
- 2016年
- 『ナノジルコニアを用いた義歯製作の一例』 日本デジタル歯科学会
- 2017年
- 『欠損歯列とインプラント上部構造を考察する~少数歯欠損から多数歯欠損まで~』 日本口腔インプラント学会中国・四国支部
- 2018年
- 『磁性アタッチメント義歯・技工操作のポイント』 日本磁気歯科学会
- 2019年
- 『義歯の安定 ~ラボサイドの観点 パーシャルデンチャーとデジタル技工~』 日本包括歯科臨床学会
- 2020年
- 『Digital Solution』 日本歯科産業学会
- 2022年
- 『キー&キーウェイを用いた接着ブリッジの経過症例』 日本歯科審美学会