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日本歯科新聞
掲載日
2025/01/28

【日本歯科新聞】品質と生産性のさじかげん(上)

 餃子の王将風に言いますと、弊社では、稼働日1日当たり冠類は1本( 1歯)、総義歯は14本(14歯)として換算すると、約7千本の歯を作っています。すべての企業と同じく創業以来66年にわたり、常により良い品質・より高い生産性を目指してきました。
 生産性や品質の向上を求めると、ほぼ必ず「時間をかけないと品質が落ちる」「よい物を作るには時間がかかる」という反応が返ってきます。しかしネットを検索している時、「品質とスピードはトレードオフの関係にない」という記事を見かけました。トレードオフとは反比例関係のように思われますが、望ましいが両立しない2つの特徴の間で達成されるバランス、妥協、折り合いという意味もあるようです。まさに「さじかげん」でしょう。しかし、記事では「トレードオフの関係にない」とのことでした。

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 20年以上前ですが、PTC(Productivity TrainingCorporation)の歯科技工教育システムを導入したことがあります。創業者の故ジョン・ネス氏は、実に的確に歯科技工業を捉えておられました。
 当時、沖縄の米軍基地の職業訓練プログラムに同システムが導入されることになり、その際に大阪にお立ち寄りいただき、講演していただきました。弊社側から「早く作れば品質が落ちます」という意見が出たのに対し、ジョン・ネス氏は「生産性向上では品質は落ちません」とおっしゃいました。私はこれを「生産性向上とは、同じ品質のものをより短時間で作ることを言い、そのために創意工夫をしたり、新しい設備を入れたり、作業工程を見直したりすることだ」という意味だと捉えました。品質低下は生産性向上とは言わないのです。
 外見を男前にするためにエネルギーを割いた結果、本分の勉強や仕事の内容が悪くなってしまっては、余計モテなくなってしまうということです。

和田 主実

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