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【日本歯科新聞】さじかげん (156)変わりゆく頭文字

 歯科界が世界的規模で変わりつつあるからこそ情報発信が必要だと前回書いた。30年ほど前は歯科技工もいわゆる「キツイ・汚い・危険」とされる3K職業の一つと言われていた。確かに歯科技工は作業が長時間に及ぶこともあるし、火炎やガス、薬品を使う場合もあるからキツイ・危険ではあるが、汚いはおそらく個々の問題ではないだろうか。

 まぁ当たらずといえども遠からず。割に合わない職業と思うからこそ歯科技工士の離職率は相変わらず高いのだろう。 しかし近年、CAD/CAM技術によりコンピューターを活用することでKの頭文字の意味が変わりつつある。英語をローマ字読みのカ行に当てはめると、まず「クリーン」で静かな環境で作業できるようになった。デスクトップ上でデザインする姿は「クリエーティブ」なイメージで見ていてかっこいい。機械加工による製品は均一性があり、「クオリティー」を維持できる。加工機器の活用はコストカットにつながり原価を抑えることもできる。同時に機械作業が歯科技工士の労務環境改善の一躍を担うこととなり健康促進が期待できる。

 ちなみに古い3Dは「打算・妥協・惰性」だそうだが、昨今ちまたで話題の3Dは、もっぱら3次元という意味である。

 現在、技工学校は全国に53校あるが、ここ10年で19校が閉校している。在籍する学生はピークの15年前には約3千人いたが、現在は2千人を割ると記憶している。離職率も高いし、技工士を目指す若者が減少しているのが現実だ。

 しかし、3Kも3Dも新しいイメージに変わりつつある。これを広く世の中に知ってもらうことで離職を思いとどまったり、歯科技工士を目指す若者が少しでも増えればと思う。やはり絶え間ない情報発信が重要で広報の力が必要だ。ただし設備投資や広報には金がかかるため、資本力の差が浮き彫りになるというシビアな時代になってきているということでもある。(W/W)

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