ネットのCM(Web広告)は、個人の興味・関心に基づいた高精度な「ターゲティング配信」であることが多いです。
われわれ歯科関係者は、無意識に歯科情報にアクセスしているため、歯科関連のCMが流れてきやすいといえます。
しかし、たまにカーテレビで見る地上波も意外と似通っていることに気付きます。
多くの経営者が大嫌いなはずの転職CMが相変わらず頻繁に流れてきますから。
一方、地上波ではまずない、マウスピース矯正やインプラントメーカーの関連企業、
たまに歯科医院のCMが流れてくるのは、おそらく「ターゲティング配信」によるものだと思います。
SNSでの歯科技工所広告は、情報誘引性、特定性、認知性の3要件を満たす場合、
歯科技工士法第26条の広告制限対象となり、違反となる可能性があります。
厚生労働省のガイドラインにより、SNSやHP上の広告も、歯科医業と紛らわしい表現や誇大表現は禁止されています。
歯科技工士法は、歯科医師の指示を受けて「歯科技工物」を製作する業務の適正化を定めた法律です。
しかし、外国企業の日本法人が製品を輸入・販売し、その治療計画の作成サポートを国内の関連歯科技工所が行っている場合、
実際の製造工程が海外の工場で完結しているのであれば、製品は海外で製造される「未承認の医療機器」、いわゆる「雑品」として扱われます。
このような場合、日本の歯科技工士法に基づく「歯科技工物」とは法律上の位置付けが異なるため、
歯科技工士法第26条の適用がおよびにくい側面があります。
もちろんCMでは「日本の歯科技工所が作るものではなく、雑品として海外から輸入されています」などとは、カケラも謳いません。
日本の技工士学校を卒業し、国家試験を合格した外国人さえ採用できない日本で、
雑品輸入ならCMもOKという、見えない実態を整えてほしいものです。ついでに転職CMも……。
和田 主実




