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【日本歯科新聞】さじかげん(142)「歯医者さんの美術展」

 8年前に歯ART美術館(香川県高松市)を開館する時から「絵が書ける歯医者さんは素晴らしい」、「子供の絵は才能の芽を育むので素晴らしい」と思っていた。そうした思いがあって世界各国から子供の絵を集め、7年間掲示していたが、今は東日本大震災のポスターに替わった。

 歯科医師の絵は、ちょうど1年前に歯科医師の絵画同好会が東京であるのを知り、観覧した。それから、そこに所属する歯科医師の先生方との交流が始まった。さすがにどの作品も素晴らしい。日ごろ歯科医療の臨床で鍛えたそのセンスと技能はもはやプロ級である。地元の絵画同好会の日曜画家とは一線を画し、絵よりも彫刻を業としてきた我々のような者にとってはうらやましい世界であった。

 以前、若い歯科技工士の新入社員教育のために「絵のかきかたのヒント」という本を故・大川武一郎先生に書いていただき出版したことがあった。そこには絵を描くための7つのヒントが記されている。

 ①ソノリテ(こだま・響き合い=愛)、②ハイライト(中心)、③アラベスクすなわちリズム・ムーヴマン(ムーヴマン=動きをかんじさせるような表現)、④嘘(創造)、⑤誰もが知る黄金比、⑥バルール(色調の明暗の度合い)すなわちメリハリ、⑦テーマ・タイトル、すなわちコンセプト、この7つが必要だという。

 歯科医療に従事するものには当然、美的センスが必要とされる。そのためには歯科教育の講座に美術教育が加わり、さらには材料力学や構造力学の教育も必要になるのではと思うが、いかがであろうか。

 今月1日から「歯医者さんの美術展」を歯ART美術館で開催している。ぜひ多くの歯科医療関係者に、その作品に触れてほしいと願っている。この企画展が全日本歯科美術連盟会員の方々のおかげで実現できたことはこの上ない喜びであり、ご協力くださった関係者の方々に厚くお礼を申し上げたい。

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