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【日本歯科新聞】さじかげん番外編 「リーダーを育てる」

傳寳弥里(でんぼう みさと)
(神奈川県歯科技工士会横浜支部長)

 先般、アップルジャパン社元社長の山元賢治氏の講演を聴講した。本当のリーダーとはこういう方なのかと衝撃を受け、明確なビジョンを持つ重要性をあらためて感じた。

 リーダーはブレないビジョンを持ち、その達成への工程を部下に伝え導き、その意義を共有させる必要がある。そして、しっかりと結果を出し、部下をねぎらうと共に検証を行い、次につなげる。当たり前のことだが、実践するのは難しい。

 歯科技工業界では、若者の離職が深刻だが、一方でカリスマ歯科技工士の講習会には人が集まり、歯型彫刻等のコンテストには熱意を持った歯科技工士の作品が集まる。講習会やコンテストは、目指す目標が明確である。しかし、日々の仕事の中では目標が見つけにくい。さらに、目標であるべき上司に疲れた顔で面倒くさそうに仕事の指示をされたら、自分の将来を悲観し、辞めたくなるのも当然だ。

 「今時の若者は……」とは、いつの時代にも使われる言葉。そんな発言をするよりも、個人の適性を見抜き、伸ばしていくことで会社の発展を願う、これが真のリーダーであり、プロの経営者のあるべき姿ではないか。

 つい最近も大手商社が歯科技工業界参入するニュースがあった。これからますます異業種参入が増え、歯科技工所の経営のあり方も変わってくるだろう。だからこそ、歯科技工士の資格を持ち、歯科技工の面白さを知るリーダーを育てることが大切になる。

 リーダーには、しっかりとした経営理念や哲学が必要になるが、免許取得と共に開業権も得る歯科技工士の中には経営の勉強をしないまま開業する人も多いと聞く。その結果が現在の状態を生んでいる。歯科技工士養成学校では、経営学も教えるべきで、そうすれば日本の歯科技工を守り、広めていけるのではないだろか。

(D/W)

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