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【日本歯科新聞】さじかげん(176)「夢を語れる歯科技工士」

 普段スポーツをしない人もリオデジャネイロ大会での日本人選手の大活躍を見て、4年後に開催される東京オリンピックに向けて夢をつなげたのではないだろうか。

 あるスポーツライターが、日本人選手のメダル獲得やそれに準ずる活躍をした競技の関係者はこれから子供たちに向かって「この競技は世界に手が届くぞ」と勧誘の声をかけるだろうと書いていた。オリンピックへの道を夢見るのは誰もが自由で、可能性はわずかでも、自分の夢に賭ける若者は今後も絶えないと思う。

 歯科技工士の置かれた現状について、高い離職率、長時間労働、低賃金など苦しい環境にあるとの情報をここしばらくやたらと目にする。こうした情報が独り歩きすると、仕事に関する大変な面ばかりが際立つので、将来を夢見る若い世代にプラスに働くとは思えない。今は様々な職種が人手不足で人材確保に苦労している。会社を去る若者に共通しているのは「高い給料をもらえる仕事はほかにいくらでもある。別にこの仕事でなくてもいい」という言葉だ。

 仕事の成果は、お客さんから返ってくる声そのものだと考えている。その意味で歯科技工は自分の成した仕事を褒められると自信がわき、感謝されると責任感がわいてくる。

 しかし、こうした経験をする前に多くの若者が離職するため、つらい体験を恨み、人に愚痴を言うしかない。技術のトレーニングと同時に早い段階からチェアサイドを経験させ、患者さんや主治医から直接言葉を聞くと歯科技工は早く上達する。歯科衛生士並みに歯科医師と一緒に直接補綴治療に加われるという「法改正」が望まれる。大きな組織はここに力を注いで欲しいものだ。

 日ごろ患者さんや歯科医院から感謝される歯科技工士は、今以上に自分の成功ストーリーに自信を持ち、子供たちに夢を語って欲しいと願っている。

(W/W)

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