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【日本歯科新聞】 さじかげん【番外編】「働き方改革の歯科技工所」

鰐淵 正機 
(和田精密歯研常務取締役)

 歯科技工所はデンタルラボラトリーともいわれるが、規模によって工房やワークショップ、スタジオ、アトリエ、ボッテガなどの呼称も使われ、聞くだけで創作意欲が湧いてきて楽しくなる。

 歯科技工士の働く場所はさまざまで組織ラボもあれば個人や少人数ラボもある。歯科器材メーカーのような大型設備の規模ではないにせよ最新加工設備は多くの技工所が整備するようになり、各技工所がその特徴を生かしネットワークで繋がれば多種多様な仕事も可能な時代となっている。

 「働き方改革」により歯科技工所の長時間残業が問われているが、改善は道半ばで業務の終了時間が深夜という現実も身近にある。しかし、4月以降これが法的に許されなくなる。時短となれば時間内の製造キャパはある程度決まっているから生産量が落ちる。

 CAD/CAMは高品質であるが、加工には一定の時間を要するため結局のところ人間がいくら急いでもそれ以上の時短にはならない。発送も宅配業者の集荷時間が以前より早まっているから、担当する営業マンの帰社時間に制限が出る。

 新卒の学生は職場の育成システムに注目し、親御さんの目は企業の福利厚生に集中する。生活様式の変化で昔の会社の寮といった施設は、プライベート重視の賃貸物件を用意しなければいけないし、各種手当の支給や有休休暇取得は当然必要で、企業においては福利厚生倶楽部への加入や快適な休憩室、食堂、働く育児世代のために託児所の整備などが求められる。

 今や男女に関係なく快適に安全に安心して働く環境が不可欠でありここにも相当の投資が必要となる。つまり、経営者がこれをどう捉えるかが問われている。技工所の規模に関わらず健全な経営を目指すならば改善が必須となる。
(W/W)

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