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【日本歯科新聞】さじかげん【番外編】「女性歯科技工士の復職」

傳寳 弥里
(アルモニア 歯科技工士)

 歯科技工所を開業する時に女性経営者の本を読もうと思い、初めに前横浜市長の林文子氏の著書を読んだ。自動車メーカーの営業マンとして飛び込み営業していた話は、自分がサンプル模型を持って飛び込み営業する時の心の支えになった。

 その後、横浜市歯科医師会の講演会で林氏の話を直接拝聴する機会があった。林氏は女性差別と闘って道を開いて大手企業の社長になった。悔しい思いをたくさんしたとおっしゃっていた。

 幸い、歯科技工をする上で男女差別はなく余計な苦労をすることはなかったが、開業時には、女性一人ラボが珍しかったためか、やたらと褒めらた。見方によっては、差別の一つだったのかもしれない。私が開業する以前にも開業されていた女性歯科技工士はいらっしゃったと聞くし、活躍している女性歯科技工士の筆頭として坂清子先生((株)ノリタケデンタルサプライ顧問)がいらっしゃる。

 ただ、残念なことに若かりし私の周りには相談に乗ってくれる女性歯科技工士がいなかった。それで苦労をしたわけでないが、男性寄りの経営思考になってしまったと感じている。現在は、パートも含めて多くの女性歯科技工士が活躍しているので、若い方々には相談相手になってくれる先輩は周りにたくさんいると思う。

 歯科衛生士は、就業者数と年齢のグラフでM字を描いているが、女性歯科技工士のグラフは下降後上昇していない。M字にするには、産休・育児休暇に入る前に復職しやすいイメージを持ってもらう必要がある。復職した女性歯科技工士は若い方々の相談相手になってあげてほしい。また経営者は、そういった職場づくりに努力していただきたい。そして、男女関係なく多様な働き方で歯科技工を続けていく方々が増え、歯科技工業界が発展していくことを期待したい。

(D/W)

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