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【日本歯科新聞】さじかげん番外編 「技工士は足りない!!」

三好博文
(元筑波大学附属聴覚特別支援学校歯科技工科教諭・主任)

 18歳人口の減少が続いている。その一方で、受け入れる側の大学や各種専門学校の数があまりにも多く、そうした影響を歯科技工士学校はもろに受けている。しかし、それ以上に危惧されるのは歯科技工を取り巻く環境の激変に、教育環境がついていけない現実と言えるだろう。

 歯科補綴医療の中で歯科技工士の果たす役割には大きなものがある。将来を考えれば、後継者の養成は何よりも優先しなければならない。日本歯科技工士会は昭和40年代初頭から50年代半ばまで、学校新設計画が出るたびに猛反対運動を展開した記憶は今に残る。

 しかし近年は、後継者不足が深刻かつ鮮明となり、さらに他の医療関係職種がすべて3年制となった以上、歯科技工も3年制に移行し、教育内容の充実を図るべきと主張、あらゆる機会と媒体を使って入学者を増やす支援側に回っている。

 ならば日本歯科技工士会による会立の学校を作ってはどうか。歯科医師にとっても国内の歯科技工士減少は大問題である。よって、全国15校ある地方の歯科医師会立は数校に統合し日本歯科医師会立に移管、経営と教育基盤をより強固にされるよう望む。私立の25校は隣接の学校同士真剣に議論し、解決策を見いだす時が来ている。もはや小手先の改革では通用せず、未来は拓けない。

 現状の2年制では入学した翌年夏ごろには就職試験が待っている。この段階でいったいどのくらいの知識と技能・技術が身に付いているだろうか。冷静に見て、「人財」と呼べるまでに育っているだろうか。今年から国家試験の統一がなされた。わずか1日で学科と実技試験、非常に薄い試験内容と伺っている。

 若者の人手不足の時代、採用した中小、大手ラボはその規模を問わず、タマゴから巣立つ人材養成に着手しなければならない。

(M/W)

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