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【日本歯科新聞】 さじかげん番外編 「歯科技工の魅力を伝える」

傳寳弥里(でんぼう みさと)
(神奈川県歯科技工士会横浜支部長)

歯科技工士不足が深刻になっている。原因は離職者の増加と歯科技工士学校の入学者の減少と考える。この春、神奈川県下で技工士学校を卒業した47人は貴重な人材だ。

 歯科技工士について昨年はネガティブな記事が週刊誌に掲載され、環境が良いとは言えない。しかし、そんな状況下でも鍛錬を忘れず、技工に生きがいを感じている若者たちがいる。

 日本歯科技工士会首都圏連合主催の歯型彫刻コンテスト『ほるほる』には、毎年多くの歯科技工士の有資格者と学生が授業や勤務が終わった後や休日に歯型彫刻の練習をして臨んでいる。

 カービングクラブもいくつかあり、楽しく仲間と練習している様子をSNSで目にする。また、一日1歯1時間で彫ると自分に課して練習している者もいる。歯型彫刻は模型を模写する模刻と、いろいろな条件を満たした歯を想像して彫る彫刻がある。

 まず模刻を練習し、様々な歯牙の経年変化を勉強し、日々の仕事に活かしている。機械化が進み、実際の歯型彫刻はなくなるかもしれないが、歯科技工の面白さの一つは歯型彫刻だと考えているので、若者たちにはぜひ続けてもらいたい。

 昨年、フランスで開催された第9回国際アビリンピックの歯科技工士部門で金メダルを取った栁本佑氏も『ほるほる』の過去の受賞者だ。歯型彫刻だけでなく、企業等が主催するコンテストには、様々な芸術的な歯科技工物が集まる。

 歯科技工は本当に面白い。努力した分だけ、患者さんの笑顔が返ってくるやりがいある職業と言える。ネガティブな偏った情報ばかりでなく、頑張っている歯科技工士が多くいることを世に情報発信していきたい。そして、歯科技工士になりたいと思う若者が増えることを期待したい。
(D/W)

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